九州には愛知県にはおらず九州独特の昆虫も多く、楽しみです。
ただし、昆虫は種類が多く調べるのが大変です。小さい昆虫は調べていません。
2008年5月〜
ミヤマアカネ:トンボ科
11月中旬の暖かい日、高原町教育委員会主催の自然観察会で皇子原公園から清流ランドを案内しました。水路の横にミヤマアカネが居ました。
羽の褐色紋で一目でミヤマアカネと判ります。いわゆるアカトンボというのはトンボ科アカネ属のトンボを指します。日本には17種類います。体が赤くてもウスバキトンボのようにアカネ属に属しないトンボは正式にはアカトンボといいません。
(2014、12、15)
ハラビロカマキリ:
秋が深まってくると急にカマキリの姿が目立つようになってきます。我家の洗濯干し場にやって来た大きなお腹のハラビロカマキリです。ハラビロカマキリは背中の羽に白い点があるので直ぐ分ります。(2014、11、15)
クサヒバリ:
9月の末にお風呂の脱衣場に飛び込んできました。脱衣場の裏にあるシラカシの木の上で毎年夏から秋にかけて、フィリリフィリリと鳴き続けています。しかし姿を見たのははじめてでした。よく通る大きな声で鳴きますが、意外に小さく体長約7mmほどでした。(2014、10、15)
フタスジモンカゲロウ:
8月の末に御池で灯火採集をしたらこのフタスジモンカゲロウが沢山飛んできました。その数は優に100頭を超えていました。
今まで灯火採集をしていても、いわゆる水棲昆虫の同定をしてきませんでした。今回初めて展翅して同定してみました。
いかにもはかなげで1日の命と思えば愛おしくなります。
(2014. 9.15)
ノコギリクワガタ:
7月の下旬に灯火採集をしたら大きなノコギリクワガがやってきました。
角が大きく、いかにも挟まれたら痛そうな豪快な感じのクワガタでした。
どういうわけか、いつも灯火採集にやってくるのはこのノコギリクワガタが多いです。(2014. 8.15)
フタモンウバタマコメツキ:(コメツキムシ科)
6月の末に寝室の網戸にやってきました。体長は3pと割合大型のコメツキムシです。背中に2つの紋が有ります。名前の由来は2つの紋を持ったウバタマムシに似たコメツキムシということでしょうか(2014、7、15)
ラミーカミキリ:(カミキリムシ科)
散歩の途中で見かけました。カラムシの葉にとまっています。とてもきれいなカミキリムシです。特に青い色が黒い模様とマッチしていると思います。幼虫、成虫共にカラムシの仲間を食べるようです。
因みに、ラミーとはカラムシのことだそうです。(2014、6,15)
コガタカマドウマ:(カマドウマ科)
4月の末に宮崎昆虫愛好会の人たちと皇子原に行き、昆虫採集をしました。その時、人の採集したのを頂いたものです。
カマドウマの同定は難しいのですが、なんとかできました。(2014,5,15)
ヘビトンボの幼虫:
灯火採集をしていると、蛾などに交じってヘビトンボがやってきます。トンボと名前は付きますが、トンボの仲間ではなく、アミメカゲロウの仲間です。
首が長く、大きな牙で食いつき、余り気持ちのいい虫ではありません。
これも清流ランドで捕まえた水棲昆虫です。
幼虫も獰猛そうな牙を持っています。(2014. 4、15)
ナミヒラタカゲロウ:(カゲロウ目、ヒラタカゲロウ科)
3月の初旬、清流ランドに行き、谷川で水棲昆虫を調査しました。ヨコエビやガガンボの幼虫、シロタニガワカワゲラやフタスジモンカゲロウなどに交じってこのナミヒラタカゲロウが採集できました。
水棲昆虫は同定がとても難しくこのナミヒラタカゲロウの同定を宮崎県総合博物館の山田先生にお願いしました、(2014.3.15)
クビキリギス:直翅目、キリギリス科
12月18日、寒い朝に寝室の前の廊下に倒れていました。12月に入って寒いので窓など開け放していません。何時戸外から我家に入り込んだのでしょうか。
写真を撮って取り上げてみたら、まだ生きていました。その後3日ほどは触ると手足を動かしていましたが、その後はうごかなくなりました。クビキリギスは成虫のまま越冬するそうです。(2014. 1.15)
ヒメクダマキモドキ:
11月の末、初霜のあった日に散歩道の街灯の下に5頭ほどもヒメクダマキモドキが寒さのためでしょうか、死んでいました。道の横の崖の上に住んでいたのでしょう。その数の多さに驚いてしまいました。また、11月の末まで生きていたことにも驚きです。(2013.12.15)
シモフリスズメの蛹 シモフリスズメの成虫
花壇の夏の花を処分していたら出てきた蛹です。「蛾類幼虫図鑑」で調べたらすぐわかりました。大きさは6センチほどもあり、大きな目と思われる丸い突起と、口というか吸収管と思われる突起が特徴です。
こんな蛹は他にはありません。3日ほども家人が花壇の外にに放りだしていましたが、まだ尻尾を動かして生きていたので、庭の隅の土に埋めてやりました。
成虫は開帳10センチもある大きな蛾です。(2013.11.15)
タイワンクツワムシ:
9月の下旬に庭の3ケ所でタイワンクツワムシが鳴いていたので、写真を撮ろうとカメラと懐中電燈を持って、鳴き声のする方を照らしていたら、突然背後から私の肩に飛んできたものを捕まえたものです。当然ですがメスです。
この写真ではうまく撮れていませんが、実物は緑色がとても鮮明で見惚れるほどきれいでした。
今年の秋に庭で、初めてクツワムシとこのタイワンクツワムシの両方の声を聞きました。(2013.10.15)
クロマダラソテツシジミ:
散歩の途中にソテツが道路際に植えられている家があり、ここで2009年に幼虫を発見し、9月15日のHPに幼虫の写真を掲載しました。その後何度もチャンスが有りながら成虫の採集も、写真を撮ることが出来ませんでしたが、8月29日に6頭ほども群れているのに遭遇。たまたまカメラも捕虫網ももっていましたので写真も採集もできました。きれいな成虫には尾状突起があります。
元々はフィリピン辺りが原産地ですが、沖縄を経て、九州や日本の暖かい地方に生息域を広げています。宮崎県でも海岸など暖かい地方で越冬をしているのではないでしょうか。(2013.9.15)
コアシナガバチ:
7月の末にこの蜂の巣に気付かずブルーベリーの初収穫をしようとしたら手に5ケ所も刺されてしまいました。
アシナガバチには子供時代から何度もさされたことがあり、気にも留めず放っておいたのですが翌日から手が腫れてしまって3日たっても腫れが引かないので病院にいってきました。やれやれです。
コアシナガバチはアシナガバチの仲間では最も攻撃的なハチのような気がします。(2013.8.15)
コクロアナバチ:
庭の梅の木に竹を切って吊るしておいたら、6月の5日に盛んに竹にわら屑を詰め込んでいたので、3週間後に竹を割ってみたら2つの蛹が中にありました。
6月27日、竹からこのコクロアナバチが出てきました。この細い腰を見るといかにも狩り蜂らしいと思います。
その後、今日現在、もう一匹は出てきません。どうも死んだようです。(2013.7.15)
コクロアナバチ:
庭の梅の木に竹を切って吊り下げたら、次の日にはわら屑が突っ込まれていました。このわら屑を突っ込んだのは誰だろうと、思ったら、コクロアナバチでした。庭の菜園に敷いたわら屑をせっせと運んできます。
図鑑によれば、コオロギやキリギリスの仲間を狩って卵を産み付け、わら屑で蓋をするとのことです。(2013.6.15)
アワフキムシ 泡の中の虫
アワフキムシ:
散歩の途中でアワフキムシの泡を見つけました。ちょっと残酷ですが泡を壊してみました。アワフキムシの種類までは同定できませんでしたが。中からアワフキムシの幼虫が出てきました。アワフキムシはカメムシ目に属しますが、セミに近い形をしています。蝉と同じように植物の樹液を吸って大きくなるようです。この泡は虫の排出物、小便に空気を吹き込んで作られると聞いています。この泡は幼虫の隠れ蓑になっているのです。
子供の頃、これはホタルの幼虫が棲んでいると教えられ、随分大人になるまで信じていました。(2013.5.15)
オナガアゲハ:
ジャコウアゲハは結構見かけるのに高原町でオナガアゲハを見たのは今回が初めてではないでしょうか。本当に感動です。しかも、羽化したてのピカピカです。幼虫はサンショウやカラタチも食べるがコクサギを好みと、図鑑にある。そういえばコクサギを見たことがありません。勿論、それだけが少ない理由ではないとは思いますが……。(2013.4.12)
シロタニガワカゲロウ(カゲロウ目、タニガワカゲロウ科) カワゲラ目カカワゲラ科フタツメカワゲラ属の仲間
1月12日に高崎川、蒲牟田橋の下流に久方ぶりに出かけてみました。川の土手から川に降りる道があり、昔は川でトラクターを洗っていたりした人に会いました。しかし今は道に草が生い茂り、もうこの川を利用している人はいないようでした。
川の中の石を持ち上げてみると、色々な川虫がいました。
ヘビトンボやサワガニなどに交じって上の写真のカゲロウやカワゲラの幼虫がいました。
この写真でははっきりしませんが、シロタニガワカゲロウは頭部前方にほぼ同じ大きさの4個の斑紋がありました。この斑紋こそがシロタニガワカゲロウの特徴のようです。
2000年発行の「原色川虫図鑑」によれば「フタツメカワゲラ属は幼虫を種まで同定するのは難しい」と記載されていました。(2013. 2.21)
クツワムシ:
もう3回ほども霜が降った12月1日午後散歩をしていたら暖かさに誘い出されたのか歩道にクツワムシが日向ボッコをしていました。殆どの昆虫がもう死に絶えてしまっているのに未だしぶとく寒さに耐えて生きているのかと思いましたが、家に帰って図鑑で調べてみたら、成虫で越冬すると記載されていました。
(2012.12.15)
ビロウドスズメの幼虫:
9月の中旬に高原町の行事に参加して、御池に行きました。マムシグサをみたらこの蛾の幼虫がいました。10センチほどもあり、あたかもマムシの頭のように見えます。まだら模様もマムシのようです。この目は偽眼で実際の目ではありません。家へ帰って「蛾類幼虫図鑑」で調べたらビロウドスズメのようです。
(2012.11.15)
ハヤシノウマオイ ヒメクダマキモドキ
夜、9月に我家の網戸にやってきた直翅目の昆虫です。両方ともにツユムシ科です。ハヤシノウマオイは網戸に止まって鳴きましたが、決して大きな鳴き声ではないので、聞き取りににくいです。ヒメクダマキモドキも鳴くそうですが、これは雌ですので鳴きませんでした。(2012.10.15)
スズバチのその後:
先月掲載しましたスズバチの巣、8月の末に子供たちが巣立ったようです。一番下の穴があけられて 1 週間ほどして上の二つの穴があけられてスズバチが巣立っていったようです。ただし一番下の穴の口径が上の穴よりかなり小さいことから寄生バエが出たものと思われます。
(2012.9.15)
クロアナバチの巣 クロアナバチがツユムシを運び込む
今年はクロアナバチの異常発生で我家の玄関前に5頭ほども集まり、10以上も巣穴を掘りました。余程深い穴を掘るのか運び出された砂の量はクロアナバチの体長と比べれば大層な量です。時々はバッタの仲間を運び込んでいます。
9月の初旬に観察していたら、ツユムシを運び込もうとして穴の15センチほど手前でツユムシを置き、穴の様子を見に穴に入りました。すると中から小さいハエが4頭も飛び出してきました。いわゆる寄生バエです。間もなく出てきたクロアナバチはツユムシをくわえて穴とは反対側の石の周りを回りだしました。上空には寄生バエが飛び回っています。
再び巣穴の近くまで戻ってきた時、突然クロアナバチはツユムシをくわえて飛び立ち2メートルほど先の花壇の上空からツユムシを捨てました。(2012.9.15)
スズバチの巣作り 巣にアオムシを運び込む
ウッドデッキにブロックを置いていたら、その側面にスズバチが巣を作り出しました。勿論、巣と言ってもスズバチが住む巣ではなくて、スズバチの子孫を残す為の巣です、
土を運んできて、壺のように口を丁寧につくり、そこに麻酔をかけたアオムシを4匹か5匹運び込み、卵を産み付けます。そして、封をしてしまいます。卵が1個なのかアオムシ1匹に1個なのか確認は出来ませんでした。更にその上にまた巣をつくり同じようにします。しかし、…
寄生ハエ 5段目で放棄された巣
好事魔多しと言います。巣が出来上がってスズバチがアオムシを取りに出かけたその隙にハエがやってきて入り口にとまり中を覗き込みました。これは明らかに寄生ハエです。私が追い払っても巣から1.5m位の場所から離れません。ハエが卵を産みつけるところは確認できませんでしたが、多分この巣からはスズバチではなく、このハエがでてくるでしょう。ただし、3段目が終わった時点で私がハエを除去したので、4段目だけはスズバチが出てくると思います。そして5段目の途中でどういうわけか突然巣作りが終わりました。
ハチと寄生バエについてはファーブル昆虫記や「ハチの生活」(岩田久二雄著)を参考にしました。(2012.8.15)
イシガケチョウ イシガケチョウの幼虫
イシガケチョウの幼虫:
いつもの散歩道に私の背の高さ位のイヌビワの木があります。何気なく見てみたら虫の食痕だらけでしたのでよく見たら4頭のイシガケチョウの幼虫を発見。。誠に奇妙な形の幼虫です。背中やら頭に角が出ていてとても強そうです。この角は枝の擬態ではないかと思います。あの不思議な模様のイシガケチョウからは想像が出来ません。
3日ほど後にまた覗いてみましたら、元気な幼虫は1頭だけで、後の1頭はムカデの餌食になっていました。自然界の掟は厳しいものがあります。沢山卵を産んでも雌雄1番からやはり2頭位の子供しか成虫にならないと聞いております。(2012.7.15)
ムカデに襲われたイシガケチョウの幼虫
コバネヒシバッタ:
御池を散歩していたら見つけたコバネヒシバッタです。成虫で越冬するようで、4月の初旬の寒いような日にもいます。
私がよりどころとして愛用してきた昔の図鑑(1983年初版、1990年改訂版の学研生物図鑑)を見ていたら、ヒシバッタの仲間は3種類しか記載されていません。最近手に入れた「バッタ・コオロギ・キリギリス生態図鑑」ではヒシバッタだけでも30種類以上も記載されています。すごい進歩だなぁと感心するばかりです。
しかし、ヒシバッタばかりで30種類以上もあるので同定がなかなか困難です。図鑑を使いこなすにはまだ時間がかかりそうです。(2012.6.15)
マツダマダラバエ 腹面 マツダマダラバエ 背面
マツダマダラバエ:
御池の散策道を歩いていたら、タヌキのものと思われる糞がありました。そこに見たこともない比較的大きなハエがたかっていたので採集して調べてみました。写真がうまく取れていませんが、木立の少し暗い中でお腹の黄色が目立っていました。
図鑑によれば「成虫は山地の森林内で人獣糞に集まる」と記載されています。ですから、普段私たちが目にすることはないのでしょう。(ハエ目、ヒロクチバエ科) (2012.5.15)
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